PR
近代・現代

お正月の飾り付けの歴史と意味

お正月の飾り付けの歴史と意味 近代・現代
記事内に広告が含まれています。

こんにちは、伊藤です。
今回は、お正月の飾り付けの歴史についてお話ししたいと思います。

お正月といえば、門松やしめ縄、鏡餅などの飾り付けが目に入ります。
これらの飾り付けは、日本の伝統的な文化として受け継がれてきましたが、いつから始まったのでしょうか。
また、どんな意味が込められているのでしょうか。
この記事では、お正月の飾り付けの歴史と意味について解説します。

門松(かどまつ)の意味と歴史

門松とは、松や竹などの常緑樹を組み合わせて作られた装飾品で、家の門や玄関に立てることで、神様をお迎えするためのものです。
お正月には、日本の伝統的な風習として、多くの家庭で門松を飾ります。

門松の意味

門松は、常緑樹を用いることで、年中枯れることのない美しさや永遠の命を象徴します。
また、門松は、日本人の美意識や精神性を表すお正月の重要な飾りとして、今も受け継がれています。
門松を飾ることで、新しい年に向けて神様からのご加護をいただきましょう。

門松の起源

門松の起源には諸説ありますが、その一つには古代中国から伝わったという説があります。
古代中国では、松は長寿の象徴とされており、家の門に飾ることで幸福や繁栄を願ったと言われています。
この風習が日本に伝わり、平安時代には貴族や武士の間で門松を立てる習慣が広まりました。
江戸時代には、庶民も門松を飾るようになり、現在のような形式が確立されました。

しめ縄の意味と歴史

しめ縄とは、稲わらや麻などの自然素材で編んだ縄で、お正月に見かける縄飾りの一種です。
しめ縄には、神様と人間の関係を表すという意味があります。
しめ縄には紙垂(しで)という紙を付けることがありますが、これはしめ縄と同じく清浄で神聖な場を示すためだという説があります。

しめ縄の意味

しめ縄の意味は、神様の御神体や御神域を区切るという重要な役割を担っています。
しめ縄は、神様の存在や力を感じることができる場所を示す境界線として用いられます。
しめ縄は、神様に敬意を表したり、神様からのご加護を願ったりするためにも使われます。

しめ縄の起源

しめ縄の起源は、古代日本の神話にさかのぼることができます。
日本最古の歴史書である古事記には、岩戸に隠れた天照大神(アマテラスオオミカミ)を、他の神々が誘い出し、二度と岩戸に戻れないように岩戸にしめ縄をかけたというエピソードが記されています。
このエピソードから、しめ縄は神様の御神体や御神域を区切るための境界線として用いられるようになったと言われています。

鏡餅(かがみもち)の歴史と意味

新年を迎えると、多くの家庭や神社で鏡餅を見かけることができます。鏡餅は、二枚の円形の餅を重ねたもので、神様と人間の絆を表すものとされています。
では、鏡餅にはどんな意味が込められているのでしょうか。また、なぜこのような形や名前になったのでしょうか。
ここでは、鏡餅の意味と起源について考察してみたいと思います。

鏡餅の意味

鏡餅には、大小二枚重ねることで月(陰)と日(陽)を表し、自然界の調和や幸福・財産が重なる縁起を担ぐとされています。
また、円満無事に歳を重ねることや家族団欒を願う意味もあります。
新年の初日の出には神様から恵みを受ける「晴れの日」とされており、その日に神前から下ろした鏡餅を家族や親戚で分け合って食べることで、神様から授かった恵みを共有するという信仰・文化もあります。

鏡餅の起源

鏡餅の名前の由来は、古代の鏡に関係しています。
古代の鏡は青銅製で丸く輝いており、太陽の神様である天照大神の姿を表していました。
太陽は生命の源であり、人々に恵みを与えるものとして崇められていました。
また、鏡には神様が宿るという信仰もあり、神聖なものとして扱われていました。

そこで、太陽の神様への敬意や感謝を示すために、鏡に似せたお餅を作ってお供えするようになったと言われています。
これが鏡餅の起源と考えられています。

歴史的に見ると、平安時代にはすでに二枚重ねのお餅をお供えする習慣があったようです。
江戸時代になると、庶民でもお正月に飾る風習が広まりました。
現在では、日本全国でお正月に欠かせない風物詩となっています。

お正月の飾り付けのタイミングはいつからいつまで?

お正月の飾り付けは、いつからいつまでが適切なのでしょうか。
その答えを探るためには、日本の伝統的な暦に目を向ける必要があります。

飾り付けを始める日はいつから?

まず、12月13日は「鬼宿日(きしゅくにち)」と呼ばれる特別な日です。
この日は、結婚式以外のことは何でも吉とされる日で、新しいことを始めるのに最適な日とされています。
そのため、正月を迎える準備もこの日から始めるのが良いとされており、「正月事始め」と呼ばれます。
正月事始めが始まれば、飾り付けをしても問題ありませんが、現代ではクリスマスの影響で、12月25日が終わってから飾り付けをする人が多くなっています。

飾り付けには避けたほうが良い日がある

しかし、飾り付けにもタイミングがあります。
12月29日は「二重苦」という縁起の悪い日であり、飾り付けをすると不幸が重なるとされています。
また、12月31日は1年の最後の日であり、葬儀と同じように「一夜飾り」となってしまいます。
これも縁起が悪いとされています。
そのため、飾り付けは12月29日と12月31日は避けるべきです。

一方で、12月28日は末広がりの「八」の字にあやかって縁起の良いとされる日です。
この日に飾り付けをすると幸運が訪れるとされています。
遅くとも12月30日までに飾り付けを済ませるのが望ましいでしょう。

飾り付けの期間はいつまで?

門松やしめ飾りは、神様がお出ましになる「正月事始め」から、神様がお帰りになるまでの期間、「松の内」という間はそのまま飾っておいても構いません。
松の内の期間は地域によって異なりますが、関東や東北、九州などでは1月7日まで、関西を中心とした地域では1月15日(小正月)までとすることが多いです。

まとめ

お正月の飾り付けは、日本の伝統的な文化として長く続いてきました。
それぞれに歴史や意味があり、神様への敬意や感謝、願いや祈りを表現しています。
お正月の飾り付けに触れることで、日本人としてのアイデンティティや文化について考える機会になるかもしれません。