PR
中世・近世

江戸の大名屋敷の魅力|歴史と庭園の見どころ

江戸の大名屋敷の魅力|歴史と庭園の見どころ 中世・近世
記事内に広告が含まれています。

江戸時代には、全国の大名が参勤交代や天下普請のために江戸に屋敷を構えました。
これらの屋敷は大名屋敷と呼ばれ、江戸の面積の約半分を占めていました。
大名屋敷には、大名の権勢や趣味を表す美しい庭園が造られ、その数は数百とも1000とも言われています。
現在では、多くの大名屋敷が消滅してしまいましたが、一部は公園や庭園として残されています。
この記事では、江戸の大名屋敷の歴史と庭園の見どころを紹介します。

大名屋敷の種類と配置

大名屋敷は、大名が居住する上屋敷、その予備的な施設である中屋敷、郊外にある別邸や蔵屋敷である下屋敷の三種類に分けられます。
上屋敷は江戸城に近い場所にあり、幕府や将軍との接触や政治的な役割を果たしていました。
中屋敷は上屋敷と下屋敷の間にあり、人員や物資の調整や備えをしていました。
下屋敷は海岸や河岸にあり、物流や貿易に関わっていました。
また、下屋敷には大規模な庭園が造られることも多く、大名庭園と呼ばれています。

大名庭園の特徴と種類

大名庭園は、池泉回遊式庭園が基本で、池を中心に築山や小島、橋などで景勝地を再現していました。
水源は海水や湧水を利用していました。
海水を引き込んだ潮入り庭園は、干満によって池の水位が変化することで楽しめました。
湧水が豊富な場所では、滝や流れを作って水音を楽しめました。
大名庭園は、中国・西湖や琵琶湖、東海道などの有名な景色を模したものや、自然風景を表現したものなど様々な種類がありました。

江戸の大名庭園を巡る

江戸の大名庭園を巡る

明治維新後、多くの大名屋敷が接収されて解体されましたが、一部は公園や庭園として残されています。
東京都内には23か所ほど現存する大名庭園がありますが、その中でも特に有名なものを紹介します。

浜離宮恩賜庭園
将軍家別邸だった浜御殿跡で、潮入り庭園です。
池に浮かぶ島々や築山が美しく、四季折々の花々も楽しめます。

旧芝離宮恩賜庭園
佐倉藩と紀州藩の浜屋敷跡で、潮入り庭園です。
池の周囲には松や梅などの樹木が植えられ、江戸時代の面影を残しています。

清澄庭園
関宿藩下屋敷の大名庭園跡で、潮入り庭園です。
池には鯉や亀が泳ぎ、水鳥も見られます。池の中央には富士山を模した築山があります。

二の丸庭園(皇居東御苑)
江戸城二の丸御殿跡で、湧水を利用した庭園です。
池には噴水や滝があり、水音が心地よいです。桜や紅葉などの季節の風景も美しいです。

六義園
柳沢氏下屋敷跡で、湧水を利用した庭園です。
池には小島や橋があり、回遊できます。池の奥には東海道五十三次を表現した築山があります。

まとめ

江戸の大名屋敷は、歴史と文化の宝庫です。
その中でも大名庭園は、自然と人工の調和と美しさを感じられる場所です。
ぜひ一度訪れてみてください。